水と自然環境

ディクタドールのあるカルタヘナは南アメリカの北部にあり、
光り輝くカリブ海に面して800マイルにもおよぶ海岸線が広がります。
この環境が持つ天候と土地の素晴らしいバランスこそが、
ディクタドールの比類なきラムを生み出す一つの源になっています。

サトウキビ(原材料）

その地理的な要因から、コロンビアはサトウキビの世界３大生産国の一つであり、
質の高さと生産量の多さが保証されています。そして、ディクタドールの
蒸留所があるカルタヘナの街とその周辺は、南アメリカで最初にサトウキビの
生産が始まったことで知られています。３世代目のマスターブレンダーであるヘルナン・
パラは、家族の遺産と伝統を受け継いでいます。 サトウキビからジュースを絞り取った後は、
当社のラム酒のオリジナルの主原料「一番搾り糖蜜」を抽出します。
「一番搾り糖蜜」は糖液から廃糖蜜を抽出して作ります。これにより、
糖液の良い部分だけが残ります。抽出の次の工程は加水工程です。
糖蜜に近くの湧泉から引いてきたキレイな湧き水を加え、さらに当社秘伝の酵母菌
(当社の研究所が60年以上にわたり守り続けてきた特別な酵母です)を加えて発酵させ、
アルコールにします。1リットルのアルコールを製造するためには、
約40本のサトウキビが必要になります。発酵の次の工程は蒸留です

当社独自の二種類蒸留

当社のマスター・ブレンダーの独自の考え方、および美しい蒸留酒を製造するための
特殊な製法は、蒸留工程にも表れています。当社の
マスター・ブレンダーは口当たりが滑らかなラム酒を、
しばしば上等な肉に例えます。最高級ステーキを美味しくするためには、
少量のサシが必要なように、美味しい蒸留酒を製造するためには、
少量のサシが必要です。当社のラム酒は原酒の70%をカラム（柱状型連続式蒸留機）
で蒸留し、残りの30％をポット（ポットスチル型蒸留器）
で蒸留するという二種類の蒸留方法を用いて製造されています。
当社ではチルフィルタリング（冷却濾過）は行っていません。
二種類の方法で蒸留した原酒を混ぜ合わせた後は、次の工程、熟成工程に入ります。

熟成

当社のマスター・ブレンダー、エルナン・パーラが使用している樽は、
蒸留酒を愛して止まなかった彼の父が集めたものです。
エルナンの父が集めた樽の中には、アメリカン・オーク、
バーボンの樽木、シェリーの樽木、ポートワインの樽木など、
異なる木材を組み合わせたものもあります。当社ではこれらの
樽の縁までラム酒を注ぎ入れ、エンジェルズ・シェア（天使の分け前）
が増えて、琥珀色の貴重な液体が失われないように気を配っています。
ある程度、時間が経ってラム酒が蒸発すると、ラムを樽から出し、
注意深く混合し、ラム酒を再び樽の縁まで注ぎ入れます。
ラム酒を樽の縁まで注ぎ入れることで蒸散による目減りが補われます。

このとき、樽にラム酒の熟成年数も表示することも忘れません樽の
中身を時々、混ぜ合わせることで、ラム酒の
品質、味、アロマ、色が安定します。飽和を促進するために、
当社では官能検査によって樽を分類することもあります。
当社では品質管理および収益管理にテクノロジーを用いていますが、
私たちはラム酒はテクノロジーでは作れないと思っています。
ラム酒作りはサイエンスではなく、アートです。
当社の製品は情熱によって作り出されているため、
一つとして同じものはありません。

エコロジー

当社ではすべての製造工程において、環境に対する取り組みを行っています。
また、使用するエネルギーの一部も自らで補っています。私たちは当社の
製品を生み出すベースとなっている美しい自然環境の保護に努めています。
また、カルタヘナは多種多様な鳥が生息することで有名ですが、
当社は鳥たちにも優しい環境の保全にも努めています。
ラム酒の製造に使用した水は肥料として再利用し、エネルギーはダムの
水力発電を利用すると共に、サトウキビ・ジュースを絞った後に残る残渣を燃料として再利用しています。
カルタヘナの美しい自然を次の世代に引き継ぐことは私たちの使命です。